環境保全活動

2020年1月 2日 (木)

県議会・村議会議事録『座間味浄水場問題』関連

座間味浄水場問題が発覚してから1年半が過ぎますが、
おととし(2018年)8月に沖縄県議会へ住民から陳情書を提出し、
土木環境委員会に付託されてから1年以上、県議会で審議され続けています。

こんな小さな島の問題にも、県議の皆さんは、親身になって向き合ってくださり、
本会議でも、代表質問や一般質問で取り上げ、議論を尽くしてくれています。
村議会でも村議が粘り強く取り上げ続けています。

以下は、沖縄県議会の本会議や土木環境委員会、
座間味村村議会での『座間味浄水場問題』関連の議事録です。
(一部、まだ作成途中のものもあり)
県議会のホームページで、議会や委員会の動画も配信しています。
開催当日は中継で配信されています。
沖縄県議会HP議会中継(動画配信)のサイト


◆村議会平成30年第2回定例会(6月12日)一般質問(宮平譲治村議・宮平喜文村議)
 ダウンロード - songikai180612.pdf(P.13-22・P.38-43)

◆村議会平成30年第3回定例会(9月12日)一般質問(宮平譲治村議)
 ダウンロード - songikai180912.pdf(P.19-25)

●県議会平成30年第7回定例会(10月23日)土木環境委員会・企業局陳情審議
 ダウンロード - dokan181023.pdf

●県議会平成30年第8回定例会(12月5日)本会議代表質問・赤嶺昇県議
 ダウンロード - hon181205daihyonoborua.pdf

◆村議会平成30年第4回定例会(12月11日)一般質問(宮平譲治村議)
 ダウンロード - songikai181211.pdf(P.78-80)

●県議会平成30年第8回定例会(12月12日)土木環境委員会・企業局陳情審議
 ダウンロード - dokan181212.pdf

●県議会平成31年第2回定例会(2月21日)本会議代表質問・新垣清涼県議
 ダウンロード - hon190221daihyoseiryoa.pdf

◆村議会平成31年第1回定例会(3月6日)一般質問(宮平譲治村議)


●県議会平成31年第2回定例会(3月8日)土木環境委員会・企業局予算審査
 ダウンロード - dokan190308yosan.pdf

●県議会平成31年第2回定例会(3月20日)土木環境委員会・企業局陳情審議
 【参考人招致】
 *住民(陳情者) ダウンロード - dokan1903201jumin.pdf
 *村長 ダウンロード - dokan1903202soncho.pdf
 *企業局 ダウンロード - dokan1903203kyoku.pdf

◆村議会令和元年第2回定例会(6月17日)一般質問(宮平譲治村議)


●県議会令和元年第4回定例会(7月1日)本会議一般質問・新垣清涼県議
 ダウンロード - hon190701ippanseiryoa.pdf

●県議会令和元年第4回定例会(7月1日)本会議一般質問・赤嶺昇県議
 ダウンロード - hon190701ippannoborua.pdf

●県議会令和元年第4回定例会(7月4日)土木環境委員会・企業局陳情審議
 ダウンロード - dokan190704.pdf

◆村議会令和元年第3回定例会(9月11日)一般質問(宮平譲治村議)


●県議会令和元年第5回定例会(9月27日)本会議代表質問・平良昭一県議
 ダウンロード - hon190927daihyoshoichit.pdf

●県議会令和元年第5回定例会(10月7日)土木環境委員会・企業局陳情審議
 ダウンロード - dokan191007.pdf

●県議会令和元年第5回定例会(10月18日)土木環境委員会・企業局決算審査
 ダウンロード - dokan191018kessan.pdf

●県議会令和元年第6回定例会(12月5日)本会議代表質問・新垣清涼県議
 ダウンロード - hon191205daihyoseiryoa.pdf

◆村議会令和元年第4回定例会(12月10日)一般質問(宮平譲治村議)


●県議会令和元年第6回定例会(12月10日)本会議一般質問・新垣光栄県議
 ダウンロード - hon191210ippankoeia.pdf

●県議会令和元年第6回定例会(12月11日)本会議一般質問・赤嶺昇県議
 ダウンロード - hon191211ippannoborua.pdf

●県議会令和元年第6回定例会(12月16日)土木環境委員会・企業局陳情審議


企業局は、高台候補地の再検討の結果を来年度予算に反映させたいとしており、
そのためには、次の県議会2,3月議会で最終的な審議を行うことになりそうです。

いよいよ正念場です。

ただただ、島の貴重な自然を守りたい、観光客の心のふるさとを守りたい、
先人が守り抜いてきた重要な観光資源である阿真キャンプ場やビーチを未来に残したい、
と心から願い、日々祈りながら、
素人なりにいろいろと調べ勉強し、膨大な資料の取りまとめや説明に奔走しています。

住民の多くが納得するよりよい浄水場建設が実現できるよう、
津波被害のない高台に建設され、
未来の子どもたちに、安心と安全、そして、島の宝と夢を残していけるよう、
最後まであきらめずにがんばります。


2019年12月31日 (火)

座間味浄水場問題2019

ブログの更新がなかなかできずにすみませんでした。
浄水場のことなど、心配してくださっているみなさん、
うみまーるの作品を楽しみに応援してくださっているみなさん、
本当にごめんなさい。
なおも、心を寄せてくださって、ありがとうございます。
それを励みにがんばっていますが、
今も、やらなければならないことが山積みで、
いろんなことが追いついていません。

座間味島の浄水場問題は、
3月の参考人招致の後も、3度の県議会や、知事による座間味村視察などを経て、
少しずつ進んでいます。
今後は、4回目の住民説明会をし、そこで住民合意が得られれば、
来年2・3月の県議会で来年度の予算も含めて審議されるようです
住民説明会の日程はまだ決まっていませんが、
その後のことを考えると、来年の1月末から2月初旬くらいだろうと考えています。

この1年の動きも、本当は、ちゃんとご報告したいのですが、
詳しくは、おいおいまた報告いたします。
今年3月の土木環境委員会での参考人招致からの経過はおおまかに次のようなものです。

3月20日の参考人招致では、
まず住民代表の4人(毅さん、英夫さん、晃さん、アース)の質疑応答がありました。
阿真キャンプ場は、昔から住民が乱開発から守り抜いてきた場所であること、
そのキャンプ場に、ある日突然大きなトレーラーハウスが5台も置かれ、
その場所が実は浄水場建設予定地だと判明し、住民の間に不信感が広がったこと、
隣接地の公有地で無断のリゾート開発工事が行われていたこと、
そして住民説明会で「浄水場建設とリゾート開発やトレーラーハウスに関連はあるのか」
と質問した住民とそのような発言はしていない住民にも、
開発業者から「刑事・民事問わず検討」という内容証明が、
3回も届いていることなどが、明らかになりました。
続いて、村長の参考人招致では、
阿真キャンプ場案を支持しているが、企業局の再調査の結果を待って、
改めて意見を述べたいと、答弁していました。

4月4日には県議と意見交換会、4月8日に第8回住民集会を行い、
6月になると、企業局は候補地再検討業務委託を調査会社と取り交わし、
12月末までには決定するスケジュールで、高台3ヶ所の再調査が始まりました。
6月17日に、村議会で宮平譲治議員が浄水場問題を取り上げ、
県議会においては、6・7月議会に向けて、企業局が偏ったヒアリングと報告を行い、
住民の一部が、精神的苦痛を受け、問題になりました。

7月1日の県議会本会議の一般質問では、
新垣清涼県議の質問に対して、企業局長は、
「年内を目途に予定地を選定したい」と答弁しました。
また、赤嶺昇県議からは、
「住民説明会での住民の発言や発言していない人に対しても、
 業者が4回も内容証明を送るようなことを主催者の県が見過ごしていては、
 住民は怖くて説明会に参加できなくなる。」
と、公平なヒアリングを行うよう指摘があり、
企業局長は「丁寧に調査したい」と答弁しました。

7月4日の土木環境委員会では、
企業局は建設候補地選定の業務委託をする際に、
企業局自らが調査会社に対して「津波被害のない場所から選定するように」
と条件をつけていたにも関わらず、
なぜか、甚大な津波被害が予想されている阿真キャンプ場が
選定された矛盾が明らかになりました。

9月11日には、村議会一般質問で宮平譲治議員が浄水場問題を取り上げ、
9月17日は、内容証明問題等に関する企業局による島内ヒアリングが行われました。

9月27日の県議会本会議の代表質問では、
平良昭一県議が知事に「座間味を視察するべきだ」と進言してくれました。

10月7日の土木環境委員会では、
候補地を選定する最初の段階(平成27年)で
企業局は『阿真ビーチ近く』の候補地について
「住民の理解を得ることができず、建設は現実的ではない」として、
総合評価は「×」だったことが判明し、
それが平成29年に突然、津波や住民合意の重要な課題がクリアされないまま、
なぜだか一転して「×」から「〇」になって建設予定地に至ったことの不整合性や、
企業局側がこれまで「まさか住民が反対するとは思わなかった」
と繰り返し答弁してきたことが、虚偽答弁になるのではないかと、大きな問題となりました。

10月18日の土木環境委員会(決算審議)では、
内容証明についての調査結果も報告され、
住民からは詳しい回答があったものの、
業者の回答は答えになっておらず、任意調査の限界が露呈しました

11月13・14日には、
20年ぶりの知事による座間味視察が行われましたが、
県の要請なのか、村の要望なのか分かりませんが、
村民はおろか、ほとんどの村議にも知らされないままの
極秘視察」のような感じで行われ、残念がる住民が多かったです。
高台3ヶ所を含む浄水場候補地を視察していただけたのは大変よかったのですが、
現場では、企業局と村長の説明のみで、住民の声も聞いていただきたかったです。

11月に予定されていた第4回住民説明会は開催されませんでした。

12月5日の県議会本会議の代表質問では、
新垣清涼県議の質問に
企業局長から「高台3ヶ所の中から選定したい」と受け取れるような
前向きな答弁がありました。

12月10日の村議会で、宮平譲治議員が浄水場問題を、
宮平喜文議員が知事の視察について、一般質問し、
同日12月10日の県議会本会議の一般質問では、
新垣光栄県議が、知事の視察について言及し、
12月11日の赤嶺昇県議の一般質問に
知事自らが、知事も座間味の浄水場建設の成り行きを注視している、
と受け取れるような、前向きな答弁がありました。

12月16日の土木環境委員会では、
企業局長から「高台の候補地で環境省の許可が得られる目処が立てば村と協議し、
その後、住民説明会を開催したい」と答弁がありました。
当初の企業局スケジュールでは、
12月27日までに建設予定地を決定する方向でしたが、
環境省との調整などで業務が遅れているため、
2020年2月末までには決めたいとしています。

また、1,2ヶ月に1回ペースで開催してきた住民集会でしたが、
他にもいろんな問題が重なり、
事務局の時間と人手不足もあって、
5月以降、開催できていない状態で、大変心苦しく思っています。
膨大な資料の取りまとめに悪戦苦闘していますが
第4回住民説明会の前には必ず開催する予定でがんばっています。

まさにカメの歩みで、時間はかかっていますが、
多くの人のあきらめない努力と応援で、
一歩一歩進退をくりかえし、つまずきながらも、少しずつ前に進んでいます。

正直なところ、去年よりもさらに苦しい一年となり、
いろんな圧力もエスカレートして大変ですが、
己に負けず、信じてがんばります。
まくとぅそーけーなんくるないさーです。

みんなで力を合わせて、最後までがんばりますので、
2020年も引き続き、どうぞよろしくお願いします。


★うみまーるのホームページは、システムの不具合が生じ、
 修理する時間もなく、2018年12月以降、更新できていません。
 ご迷惑とご心配をおかけして、大変申し訳ありませんが、
 その旨、何卒ご了承ください。


2019年3月19日 (火)

参考人招致

明日(20日)の午前中に、
沖縄県議会・土木環境委員会において、
座間味浄水場建設について、
参考人からの意見聴取があります。

変更を求める会・会長の毅さん、
ダイビング協会・会長の英夫さん、
ホエールウォッチング協会・副会長の晃さん、
ウミガメと里海を守る会・会長のアース
の4人が参考人招致されました。
住民を代表して、しっかり意見を伝えきます。
住民の意見聴取は、10時から11時の1時間です。

そして、村長も参考人招致されています。
村長は、3回実施された住民説明会に1度も参加していないため、
住民は村長がどのような考えなのか知りません。
県議の方たちに、どのような意見を述べるのか、
住民も注目しています。
村長の意見聴取は、11時から12時の1時間です。

そして午後からは、
住民、村長の意見を踏まえて、審議が行われます。
有意義な審議が行われ、
より良い浄水場建設となるよう、願っています。

住民や村長の意見聴取も含めて、
土木環境委員会は、インターネット中継されています。
沖縄県議会のホームページのトップに、
「議会中継」というリンクがあり、
そこをクリックすると、中継を見るための説明のページになり、
「議会中継を見る」をクリッすると、
中継のページになります。
本会議やいろいろな委員会がリンクされていますので、
「土木環境委員会」をクリックし、
「3/20(水)」の横の「LIVE」をクリックすると中継が見られます。
2~3日後には、録画も見られるようになります。

詳しくは、下記の沖縄県議会のホームページをご覧ください。

 

2019年3月11日 (月)

「想定」の現実

3月6日
座間味村議会の3月議会が開かれ、
一般質問で、宮平譲治議員が、浄水場問題について言及しました。

その中で、現行の『座間味村地域防災計画』は、
平成22年の『沖縄県地震被害想定調査報告書』に基づいて作成されており、
その調査報告書は、あの東日本大震災を受けて平成26年3月に更新されているのですが、
村の地域防災計画には、それが反映されていないことが分かりました。

最新の『沖縄県地震被害想定調査報告書』(平成26年3月)によると、
沖縄本島南西沖地震が起きた際、
座間味村の上水道断水率は、被災直後99.6%とほぼ全域で断水し、
1週間後も97.5%、1ヶ月後でも55.1%と、県内ワースト1位です。
(県全体の断水率=震災直後45.5%、1週間後34.8%、1ヶ月後9.4%)
震災から1ヶ月経っても、
座間味村では、水道は半分も復旧しないという予測です。

村の説明では、
その1番の要因は、地震に伴う液状化現象が発生する確率が、
座間味村は他の周辺離島よりも高いからだそうです。
そこで、新年度予算で上下水道の管路の更新を行うことで、耐震化、減災につなげ、
防災計画については、すみやかに最新版に更新すると、村の担当者は答えていました。

現在、座間味島の浄水場は、高月山の中腹(標高約100m)にあります。
津波が来ても、浄水場自体は助かる場所にあって、この断水率の予測です。
それが、今、阿真キャンプ場(標高2m)に浄水場が移転したら、
果たして、どうなるのでしょうか。

阿真キャンプ場の津波浸水想定は、5m〜10m。
浄水場自体が助かった場合と助からなかった場合では、
どちらの方が、早く普段の暮らしに戻れるのでしょうか。

厚生労働省が発表している『水道の耐震化計画等策定指針』では、
浄水場は、更新時を捉え、津波被害を受けない高台への移転を勧めています。
企業局や村は、津波はめったに来ないというような認識の説明を繰り返し、
国の指針は、あくまでも「原則として」だとしています。

でも、8年前、想定外のあの大津波が、現実に起こったのです。

座間味島は人口600人程度の小さな島ですが、
年間10万人の観光客が訪れ、トップシーズンには1日1000人が滞在します。
予測のつく台風襲来時は、先に観光客を帰して、島民だけでしのげますが、
予測のつかない地震や津波の災害時には、
多くの観光客が島にとどまる可能性は高いです。
また、津波の場合、沖縄本島や周辺離島も同時に被災し、
座間味島の復旧復興は遅れる可能性も高く、
島内には、水量のある清流もなく、
電気やガスよりも人命を左右する水がなくなることは致命的で、とても不安です。
もし、多くの観光客も一緒に閉じ込められたら??
島民はもちろん、島に癒されに来たお客さんを、そんな目に合わせたくないです。

企業局は、可搬型の海水淡水化装置を島に運び込んで対応するとしていますが、
その海淡装置は、普段、沖縄本島西海岸にある北谷浄水場に置いてあり、
実際、津波が起こった際、その北谷浄水場自体も大変なことになると思うし、
そこから、どう対応するのか。
沖縄本島の海岸道路も港も、座間味島の港も、どんなことになるか分からない、
そんな状況で、本当に、船で島に運んで来ることができるのか。
何十万人もの水を供給している北谷浄水場が被災していても、
こんな小さな座間味島のために、本当に、復旧の応援がすぐに来てくれるのでしょうか。

だから、島で自助自活できるようにしたい。
自分たち島民だけでも、なんとかしていけるようにしてほしい。
それが、住民の切なる願いです。

現に、想定外の大津波や災害は起きています。
東日本大震災の後には、『津波法』も制定され、
それに基づいて、いろんな防災計画に予算がつけられ、
「津波に強い国づくり」を国はすすめています。
震災後の平成26年3月に策定された『沖縄県地震被害想定調査報告書』も、
そのために、多くの人が関わって調査し、多額の税金をかけて、作成したはずです。


多くの尊い命が犠牲になった大震災の教訓を、無駄にしてはいけない。
強くそう思います。


村議会で、宮平譲治議員は、さらに、
「持続可能な観光」を目指して、
島の中での地域ごとの特色を生かし、保全していくことが大事だと述べました。
阿佐地区は、フクギ並木や石垣を保全し、昔ながらの島の雰囲気の残る地域づくり、
阿真地区は、キャンプ場を中心に、
ウミガメが訪れるビーチ、それを楽しみに癒しを求めて観光客が集う
自然豊かで静かな場所を保全していくべきではないかと。
そこに、浄水場という工場が建つのは適当ではないのではないか、
村の限られた平地は大切にしたい、
これからの村の観光振興、将来の可能性を残すためにも、
あの場所は、キャンプ場用地として守っていくべきではないか、
島の将来、夢を描いていけるような村づくりをともにしていこうと訴えました。


未来の子どもたちに、安心と安全、
そして、島の宝と夢を残していくのが、
今の島のおとなたちの責務だと感じています。



2019年2月25日 (月)

県民投票

2月24日
辺野古新基地の埋め立て工事の是非を問う県民投票が行われました。

アースは、県議会傍聴など大切な出張が続いていたので、
前もって早めに、期日前投票へ行きました。
会場になっている役場2階の小さな部屋の扉を開けると、
「おめでとうございます!あなたでちょうど100人目です!」
との声。
選挙管理委員が場を和ませてくれた一言でしたが、
おそらく、有権者が450人ほどのこの島で、
すでに100人が投票しているということにびっくり、とてもうれしかったです。

結果、
座間味村では、投票率72.7%で、
これは全市町村で最高なのだそうです。

この関心の高さは、きっと、
地元住民の声に耳を傾けず、
上から、「ここしかない」と言って、強引に推し進めようとする姿が、
阿真キャンプ場での浄水場建設計画と重なったからではないか、
という声が、島のあちこちから聞こえてきます。

辺野古の是非を問う県民投票の県全体の結果は、『反対72.2%』。
民意は示されたと思います。
国の心ある対応を求めます。


【県全体】
賛成19.1% 反対72.2% どちらでもない8.8% 投票率52.5%

【座間味村】
賛成18.5% 反対68.4% どちらでもない13.1% 投票率72.7%


2019年2月22日 (金)

沖縄県議会・代表質問で「座間味浄水場問題」

2月21日に行われた
平成31年第2回沖縄県議会(定例会)の代表質問で、
会派おきなわの新垣清涼議員が、
座間味浄水場建設の課題について、質問してくれました。

企業局長は、
「新たな調査費を予算計上し、住民から要望が出ている高台も含めて、
候補地について、再検討する。」と正式な場で答弁しました。

一歩前進です。

しかし、企業局は、
「阿真キャンプ場が最善」という立場を変えていません。

阿真キャンプ場への建設は、
住民だけでなく、多くの観光客からも、
「阿真キャンプ場や阿真ビーチの魅力が半減するのでは?」
という心配の声が届いていますし、
多くの土木環境委員の県議が、
「津波被害のない高台で計画した方が良い」
と意見を述べてくれています。

企業局長の答弁を信じて、
これからも、粘り強く、取り組んでいきます。


2019年1月27日 (日)

第3回座間味浄水場住民説明会

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1月24日に、第3回座間味浄水場住民説明会が開催されました。
前回の8月1日以降、何度となく対話を求めて、実に5ヶ月近く...、
大紛糾した第2回説明会が打ち切りとなり、強行されようとしたあの当時からすれば、
こうやって、ちゃんと向き合っていただいて、大変ありがたいです。

前回の団体別意見交換会で、
「大多数の住民が高台への変更を求めるのであれば、見直しもやぶさかではない」
と企業局が約束してくれた言葉を信じ、
「民意を知りたいので、24日の説明会のお知らせを会員皆さんにしてほしい」との
企業局からのお願いもあったので、
1人でも多くの住民が参加して、できるだけ多くの住民の声を伝え、民意を示そうと、
説明会に向けて、住民集会を開いて話し合ったり、
みんなで協力して、説明会参加呼びかけのチラシを作り、
前日までに手分けして、島内の全世帯に配りました。
中には、仕事終わりの寒空の真っ暗闇の中、歩いて配ってくれた人もいました。
民意を示すために、みんな、がんばりました。
そのおかげで、当日は、多くの住民が参加し、ほぼ満席状態でした。
★詳しくはこちら→『第3回浄水場住民説明会190124議事録要約noname』


住民の会から新たに県議会へ提出された陳情では、
「津波被害のない高台への再検討」をお願していたのですが、
説明会当日は、その候補地が「阿真チジ」と「旧ゴミ捨て場」に限定され、
現予定地の阿真キャンプ場との比較検討の説明がありました。

その中で、特に阿真チジ案は、細かな設計図なども提示され、
大規模な自然破壊になるとの詳しい説明がありました。
村からは、座間味幼小中学校の全敷地もの広さの開発になり、
そんなひどい自然破壊をしてもいいのか、
擁壁を造らなければならず、がけ崩れの恐れもある、との話がありました。

住民側は、そんなつもりで阿真チジ案も再検討を求めたわけではなく、
企業局選定の最終まで残った第2候補地だったから、
企業局が見直しをやりやすいだろうと歩み寄っただけのものです。
それに、現計画では、いずれにせよ、調整池を建設する予定なので、
開発を1カ所にまとめてもらった方がいいのではという考えでした。

もともと阿真チジは、地元住民と修学旅行生で桜を植えてきた場所なので、
当初は、調整池の建設さえ、あまり快く思っていなかったのですが、
座間味西側と阿真区住民の避難場所でもあるので、
桜はちゃんと移植してもらった上で、
浄水場のような建物ができれば、災害避難時に心強いだろう、
「桜の浄水場公園」なんていうのもいいのでは?
と前向きに考えようとしていました。

しかし、もちろん、阿真チジがそこまで大規模な自然破壊や
がけ崩れの元になるのであれば、
やめた方がいいだろうと、誰もが感じるところです。

それに、そんな大規模なものであれば、
やはり、阿真キャンプ場でも建設してほしくないですし、
津波被害がなく、造成が最小限で済む高台で、見直してほしいです。

また、阿真キャンプ場の自然や景観、観光地の損失もそうですが、
命の水を生み出す重要な浄水場ができれば、
今後、海側に防波堤などの防災施設や関連施設の開発も心配されます。

沖縄県(海岸防災課)が平成15年に制定した
『琉球諸島沿岸海岸保全基本計画』では、
阿真ビーチは、
「海岸環境を積極的に保全する区域」に指定されています。

指定条件は、
「自然環境が良好で、背後に防護対象がなく、
前面および背後に開発計画がない海域」。
つまり、人の暮らしに重要なライフライン施設や
学校、病院、役場などがないことが条件で、
そこを、原則的に、構造物を設置しない区域にすることで、
琉球諸島沿岸の良好な自然環境を保全しようというものです。

その阿真ビーチのすぐ背後にあるキャンプ場に、
新しく浄水場ができれば、「防護対象あり」となり、
「海岸環境を積極的に保全する区域」には、あてはまらなくなり、
将来的に、大事な浄水場を、津波や高潮から守るため、
ビーチに防波堤や、内海に消波ブロックなどの
防災施設が造られる可能性が出てきます。

海岸保全基本計画のパンフレットの表紙は、「阿真ビーチ」の空撮。
「いちまでぃん」の文字の「ん」の上ぐらいが、浄水場建設予定地です。
もし、このまま阿真キャンプ場に浄水場が造られれば、
少なくとも、次回の改変時には、
阿真ビーチがパンフレットの表紙を飾ることはまずないでしょう。

海も大事、山も大事、浄水場も大事。
その中で、場所はどこが一番マシなのか、より良いのか、
多くの検討材料を集めて、みんなで考えたいです。

会場では、隣の渡嘉敷島と同じように、
既存の高月山浄水場隣接地での再検討を

求める意見が多く出ました。

最後には、高月山も含めて再検討すると、

企業局は約束してくれました。

ただ、民意については、前回の約束と話が違い、
いくら大多数の住民が高台への見直しを求めても、
「村の意向がないと、できない」とのこと。

村長は欠席でした。

「じゃあ、この説明会やった意味ないではないか!」
との声も上がりましたが、
企業局としては、
最初から、村と綿密に協議して決めてきたことだから、
とのことでした。

この話が持ち上がってから、ずっと村は、
県の事業なので、村は関係ないと言ってきたので、
住民の頭には「?」が残りました。

それでも、場所は今しか検討できないですし、
一度造ってしまえば、後からはどうしようもできないので、
あきらめずに話し合いを続けていきたいです。

より良い浄水場をという思いは、
住民も村も企業局も同じだと思います。
膝を寄せ合って話し合いたいです。

引き続き、がんばります。


2019年1月21日 (月)

団体別意見交換会と第7回住民集会

201901207

座間味浄水場建設に関しての近況と今後の予定です。

1月10日・11日に、県企業局と村役場が、
村内各団体の代表者のみを対象にした2回目の意見交換会を行いました。
数名ずつ3回に分けての開催です。

意見交換会で、企業局は、
「事業はすでに遅れていて、現行の阿真キャンプ場案だと、
 一括交付金の期限の平成33年度までにギリギリ間に合うが、
 他の案だと計画進行がどんどん遅れ、予算の確保が難しくなり、
 浄水場建設ができなくなってしまう。」
「高台は、国立公園の第三種特別地域のため、
 環境省の許可が得られるか見通せない。」
「環境負荷や景観悪化が心配される。」
「水質の悪化も深刻で、このままだと、
 飲用摂取制限をしなくてはならなくなる。」との説明でした。

水質について、座間味は観光客も多いので、心配しましたが、
「いますぐ健康被害があるわけではない」ということなので、
ひとまず、ホッとしました。
水質基準の超過は総トリハロメタンで、
大人が毎日水を1㍑飲んだとして、70年飲み続けて、
10万人~100万人に1人に、発ガンのリスクがあるそうです。

高台の環境への負荷や景観の悪化については、
阿真キャンプ場の方も、環境や景観が悪化する
との声が上がりましたが、
環境省の定める「普通地域」だから...という理由です。

また、津波がくれば、停電するので、
浄水場は、平地にあろうが高台にあろうが、稼働できなくなり、
水がつくれなくなるのは同じだと、考えているそうで、
それで、現予定地の阿真キャンプ場が適地だということです。

でも、津波が去った後の復旧や復興は、
浄水場が被災した場合と助かった場合とでは、
差はないのでしょうか?
浄水場は高台へ推奨する国の指針は無視?…

同じ国立公園の隣の渡嘉敷島は、
平地の候補地の地権者が売買を拒み、
「用地確保が難しい」との理由で、
高台の用地を環境省に申請して認められたとの説明でした。

座間味島は、
住民がキャンプ場での建設を反対していることを
考慮してもらえないのかという出席者の意見には、
ノーコメントでした。

それでも、各代表者からは、
「津波被害のない高台で見直してほしい」という意見が多く出され、
それに対して、企業局建設課長からは、
「大多数の住民が本当に高台を望むのであれば、
見直しもやぶさかではない。」という前向きな答弁が得られました。



1月22日(火)19:30~コミュニティーセンターで
第7回住民集会を開きます。
12月26日に「高台への見直しを求める陳情」を県議会に提出したことや
1月10日・11日の団体別意見交換会の内容などを報告し、
住民説明会に向けての取り組みなどを話し合う予定です。

そして、1月24日(木)18:30~離島総合センターで
企業局による第3回浄水場住民説明会が開催されます。

民意を知るために開かれるものですから、
企業局の説明をしっかり聞いて、
1人でも多くの住民が率直に意見を言える場にして、
ちゃんと民意をわかってもらえたらと思っています。

あと一息です。

がんばりましょう!


2018年12月28日 (金)

県議会議長へ再度陳情

12月26日に、変更を求める会のメンバーで、
沖縄県議会議長に、
浄水場建設予定地を高台へ変更を求める陳情書を手渡してきました。

★提出した陳情書はこちら→『安全な場所への変更を求める陳情1226県議長』

議長は、企業局が今までの住民説明会で、
津波被害について説明していなかったことに、驚かれていました。

そして、翌日には、
また村長から、村内各団体の代表者宛に、
村役場と企業局との意見交換会への出席案内の手紙が、届きました。
代表者のみが呼ばれていて、1月10日と11日に数名ずつに分けて行われます。
ただ、年始の行事ですでに予定が入っていて島にいない代表者が多いようです。

住民誰もが参加できる意見交換会の開催をお願いしているのですが、
なかなか実現しません。
住民は、説得ではなく、対話を求めています。
せめて、代表者の意見交換会が有意義なものになることを願っています。


2018年12月18日 (火)

高台への変更を求めて

座間味浄水場建設予定地の変更を求める会では、
県議会が本当の民意を知りたいということで、
改めて、座間味島に住む住民(成人)を対象にした署名活動を行い、
12月12日の県議会・土木環境委員会の前に、
委員の県議の方々に、集まった署名を確認してもらいました。

島民615名から、幼少中学生76名(赤ちゃんの人数は把握できず)と、
村職員、教職員を除いた成人479名中、
12月10日現在、278名(58%)の署名が集まっています。
島内の観光業者においては、
95事業所中76事業所(80%)が、浄水場建設場所の見直しを求めています。
(引き続き、署名を募っていますので、署名ご希望の方はご連絡ください)


12日夕方に行われた土木環境委員会の企業局案件の審議では、
多くの県議の方から、
「住民ともっと話し合ってほしい」という意見や、
現在の建設予定地は、東北大震災クラスの津波が起こった時に、
5mから10mの津波に飲み込まれると想定されていることから、
「防災を考えて、高台に建てた方が良いのではないか」
など、たくさんの発言がありました。

それでも企業局は、現予定地で進めるという姿勢をなかなか崩さなかったのですが、
最後は、土木環境委員長の
「企業局長、今、いろんな委員からですね、いろんな疑問が出ています。
 ぜひ、皆さん(企業局)の方でも、もう一度、検討して、
 先ほど局長おっしゃっていたようなね、
 地域の皆さんにも、説明会をしっかり行ってですね、
 地域の理解を得られるように、努力していただきたいと思います。」
という呼びかけに、企業局長が小さくうなずいて、陳情の質疑は終了し、
企業局職員退席後の話し合いで、『継続審議』と決まりました。
★詳しい内容はこちら→『土木環境委員会181212企業局質疑』


調べてみると、周辺離島8村9島のうち、
甚大な津波被害が想定される場所に浄水場建設が予定されているのは座間味島だけで、
ほかのほとんどの島が津波被害のない場所に、建設される予定です。

座間味島において、津波被害の想定されない候補地としては、
企業局が住民説明会で配った資料の中で、
最終候補地に残っていた3地点のうちの1つが高台に位置している他、
それ以前の候補地の中にも、高台が含まれています。

変更を求める会としては、その高台の案を再検討してもらえるよう、
12月18日に、第6回目の住民集会を開いて具体的に話し合い、
新たな陳情を年内に出そうという方向でがんばっています。