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2020年9月

2020年9月22日 (火)

浄水場は高台へ!県が表明

『座間味浄水場問題』のその後です。

7月30日(木)の臨時村議会は、事前調整で二転三転し、
結局、浄水場関連は議題に入っていなかったのですが、
議会閉会後に、村からの説明として、村議に対し、
「浄水場の建設場所は、阿真キャンプ場と高台のどちらが良いか、
住民を対象にした『アンケート投票』を実施する」との話がありました。
「法的な効力はないため、あくまでも決定者は座間味村長。
結果が圧倒的でなければ、どちらが多いかに関わらず、村長が決断する」
との説明だったそうです。
7月28日の県議会本会議で高台での建設を求める陳情が全会一致で採択されたことや、
『阿真キャンプ場案』と『高月山案』の候補地比較の説明が不十分で、
住民間で誤解や間違った噂が広がっている現状もあるため、
このまま『アンケート投票』をするのは問題だ、
実施の有無や内容も含めて、村議会でまず協議すべきだと、
村議から反対意見が相次ぎ、1時間あまり議論されましたが、
村側は「県議会とは関係なく、あくまで村は企業局に依頼されている」
「住民が誤解しているのも民意の1つだ」として、
村議の反対に取り合うことなく、予定通り実施したい旨の話で終わりました。

そこで、8月3日(月)には、村議会のあり方と『アンケート投票』の見直しを求め、
宮平譲治村議が村へ要望書を提出。
「2候補地のメリットデメリットを誤解している住民もいることから、
 今、『アンケート投票』を実施するのは、住民の混乱や分断を招く。
 まずは、村主催の住民説明会や意見交換会などを開催して、
 住民に正しい情報を提供し、相互理解を深めるべきだ」
として、もっと議論を尽くすことや、
どうしてもアンケート投票を実施する場合には、
配布資料や投票用紙の内容について、事前に村議会も含めて審議した上で行うことなどを
要望しました。
※メリットデメリットの誤解というのは、
 例えば、「阿真キャンプ場案の方が、工期が短く早く完成するため、水質が早く改善する」と
 誤解している住民がいるのですが、
 実際は、「高月山案の方が、現浄水場の建て替えになるため、新浄水場の工事前に、
 可搬型海水淡水化施設を導入し、その時点で、水質が改善するので早い」のです。
同日、村のHPに『アンケート投票』の案内がアップされましたが、
候補地比較の添付資料は、あくまでも企業局資料の抜粋で、
メリットデメリットの誤解を払拭するような補足はありませんでした。
投票期間は8月11日~8月17日、投票場所は村役場、8月18日開票。

また、この日、企業局は県議などに対し、
「村議全員の了承を得て、村がアンケート投票を実施する」と説明し、
これを知った村議や村議会議長は「村議会は承認していない」と反発。

新型コロナウイルスの沖縄県緊急事態宣言を受け、
村は8月6日からの定期船を一部運休や運航時間変更などし、
それに伴い、8月6日に予定されていた土木環境委員会の視察は延期となりました。

8月4日(火)には、『変更を求める会』の会長が村に対して、
「村が『阿真キャンプ場案が良い』とする理由の『現浄水場跡地を災害拠点施設にしたい』
 という主張は、現浄水場が廃止されれば、現配水池(浄水を貯めておくタンク)も廃止され、
 その跡地に整備した災害拠点施設に全島民が避難した場合、浄水が全くないという事態が
 起こるが、そのような大きな欠点のある災害拠点計画に、なぜ、そんなにこだわるのか?」
という公開質問状を提出。

8月5日(水)、島内の各世帯に郵送で、
村からの『座間味浄水場建設予定地アンケート投票について』が届き、
住民間に混乱や誤解の噂がさらに広がりました。
噂は、
 「阿真キャンプ場で造れば水道料金は安くなり、高月山案で造れば水道料金が高くなる」
 「高月山案だと工期が長いため、水質悪化が長引き深刻化する」
 「高月山案は山を削るが、阿真キャンプ場案だと山を削らずに済む」というもので、
実際は、
 「離島の格差是正の水道広域化事業のため、どちらで造っても同じく水道料金の低減が
  見込める」
 「高月山案は、既存浄水場の建て替えのため、撤去作業など含み工期は長くなるが、
  既存施設取り壊しの前に、可搬型海水淡水化施設を導入し、海淡施設での水運用に
  切り替えるため、着工から6ヶ月程度の早期に水質改善が見込める」
 「高月山案は既存浄水場の敷地を少しずつ拡張する形で合計860㎡造成し、
  阿真キャンプ場案も調整池造成のため阿真チジの山林704㎡を削り、
  さらにキャンプ場内の草原3,800㎡を造成する」のです。
それらを指摘した8月3日提出の宮平譲治村議の要望書に対して村からの返事はなく、
住民に届いた候補地比較表は誤解を招くような資料であったため、
譲治村議は村へ抗議しましたが、村は『アンケート投票』の実施をそのまま続行。

8月6日(木)には、住民の困惑を重く見た座間味島3区の区長会が村に対し、
『アンケート投票』という形式は、住民同士の混乱や対立が危惧され、
事前に区長会に相談してほしかったことなど、『アンケート投票』についての要望書を提出。
3区長と村長、副村長で、1時間ほど話し合いを行ったそうですが、
議論は平行線で、『アンケート投票』はそのまま行われることになりました。

8月7日(金)、『変更を求める会』は、
とにかく、住民みんなが十分な情報や知識を得た上で『アンケート投票』に臨めるよう、
急いで候補地比較表を補足する配布資料を作成し、
各住民への情報の補足に奔走していましたが、そんな最中、
14時頃、突然「座間味浄水場の『アンケート投票』中止」の村内放送があり、
13時半から開かれていた定例の区長会で区長たちも放送と同時にその場で中止を知り、
その後18時頃、玉城デニー知事が記者会見で、
「県議会での全会一致による陳情採択を重く受け止め、座間味浄水場は高台に建設する」
と方針を表明。
めまぐるしいほど怒涛の展開に、住民は混乱しながらも、
『アンケート投票』中止と県の高台方針表明に安堵したのですが、
この知事会見に対し、村長が自身のSNSで強く批判し、また別の騒ぎが起こりました。

新聞報道によると、村内で上記のように住民ががんばっている間に、県の方では、
7月31日(金):村から企業局に「住民アンケート実施」を連絡。
8月 3日(月):企業局長が玉城デニー知事ら県三役に相談(高台へ建設の方針決定)。
8月 5日(水):企業局長から村長に「高台へ建設の方針決定」を連絡。
という動きがあったようです。

確かに、もっと早い段階で、7月16日の土木環境委員会で陳情採択された段階や、
7月28日の県議会本会議での全会一致の採択を受けた直後に、
県が「高台」方針を意思表明していれば、こんな混乱は起こらなかったかもしれません。
県議会全会一致の陳情採択を受けておきながら、
なぜ企業局は、村の『アンケート投票』実施予定を一旦止めて見直さなかったのか、
なぜ村は、村議や区長などから見直しを求められても実施を急いだのか、疑問が残ります。

現浄水場を含む高台案の土地は村有地であるため、村長の決断が注目されていました。
9月15日の村議会での宮平譲治村議の浄水場建設に関する質問に対して、
村長は「知事会見を今更覆すつもりはない(県の高台へ建設の方針を認める)」という意味の
答弁をしました。
これで、事実上『座間味浄水場問題』は大きく前進しました。
しかしながら、
村の担当者は「突拍子もなく、いきなり企業局から高台決定の連絡が来て、困惑している。
現時点でまだ、県から何の説明もない」と話し、
村長は「県庁へよく行くので局長から後で寄ってほしいと言われているが、会っていない。
会見から1ヶ月以上経つのに、あちら側が島に来て、説明するべきではないのか。
知事のやり方に非常に憤りを感じている」と知事に対する強い批判を露わにし、
県議会での追求も示しているため、解決にはまだまだ時間がかかりそうです。

住民としては、なんとか丸く収まるよう、円満解決を切に願い、
村が言う『災害拠点施設』も両立できるような新浄水場建設の実現を目指して、
引き続き、がんばっていきたいと思っています。

県議会9月定例会は、9月15日から始まっており、
本会議では、
9月24日:島尻忠明県議(沖縄・自民党) 代表質問
9月24日:仲宗根悟県議(沖縄・平和)  代表質問
9月25日:平良昭一県議(おきなわ)   代表質問
9月29日:新垣淑豊県議(沖縄・自民党) 一般質問
10月1日:翁長雄治県議(てぃーだネット)一般質問
と、4会派5人の県議が『座間味浄水場問題』を取り上げる予定です。


引き続き、応援していただけたら、とてもありがたいです。
どうぞよろしくお願いします。



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