県議会が陳情を全会一致で採択!
県議会6月定例会が始まり、
7月8日の代表質問で、会派おきなわの平良昭一県議が
『座間味浄水場問題』について質問しました。
「津波被害を防ぐためにも高台にすべきと思うがどう考えているか」
「選定地決定は、県の責任でやるべきではないか」の質問に対し、
企業局長は「村が住民合意を図ることが望ましい」と答弁。
これまでの「住民合意が重要」という認識を、
少し違う解釈ではぐらかすような答弁がなされました。
7月11-12日の日程で、新しい土木環境委員など県議が視察。
沖縄・平和の次呂久成崇氏、てぃーだの玉城健一郎氏と翁長雄治氏、
会派沖縄の新垣光栄氏が座間味浄水場関連の現場をくまなく見て、
島の宝である豊かな自然や災害リスクなどさまざまなことを実感してくださり、
住民と意見交換しました。
7月13日の一般質問では、てぃーだの翁長雄治県議が、
「座間味浄水場建設の現状について」を質問。
企業局長は「阿真キャンプ場案のメリットは造成不要」と説明し、
県議が「調整池を造るために高台の阿真チジを造成するはずだが、
造成面積はどれくらいか」と質問すると、
局長は「調整池のための造成は非常にちっちゃいので、環境に影響はない、
詳細については今手元に資料がないのでわからない」と答弁。
議場では明らかにされなかったが、
実際の阿真チジの造成面積は704㎡で、自然公園法の第三種特別地域。
高月山案の造成面積860㎡とさほど変わらず、
返せば、高月山案の造成も「非常にちっちゃい」ので、
「環境に影響はない」ということになります。
さらに、第三特別地域については、これまでずっと、
環境省の許可が得られるかわからないと最大のネックにしてきましたが、
その部分には触れなくなりました。
7月15日には、翌日の土木環境委員会開催を前に、
県議が勉強会の場を作ってくださったので、
住民数名で、膨大な資料を抱えて県議会に出向き、説明をがんばりました。
たくさんの県議が参加してくださり、
緊張しましたが、とても有意義な時間となりました。
これまで、親身に審議してくださってきた前期の土木環境委員から、
「島の観光資源を守りたいという住民の思いを汲み、
国の指針を受けて津波被害のない高台への見直しのため、
昨年3,100万円もの予算をつけて高台再調査をしたのに、
候補地に『阿真キャンプ場案』が残っていることはおかしい。
この2年に渡る県議会での審議は何だったのか」という
これまでを網羅した心強い声も上がりました。
7月16日の土木環境委員会審議当日には、多くの委員から、
「なぜ、企業局(局長)が建設場所を決めきれないのか」
「あの(小さな)島で、村長に意思決定させたら、あの島はどうなるんですか!
村長に意思決定させたら、座間味島は分断されて、大変なことになる」
「阿真キャンプ場案で進めたら、反対運動が起きるのは目に見えている」
「今の企業局のやり方は、住民無視で、議会無視だ」
「知事が建設場所を決めて、責任を持つべき」
など、企業局の進め方に対する批判が噴出しました。
観光資源になっている島の宝である自然についても、
「沖縄県の量から質への転換する観光の目玉になるほど素晴らしい地域。
本当に絶妙な生態系の中で守られてきた自然を、なぜ壊してまで、
そこに造らないといけないのか」
との意見も出て、
かけがえのない自然を守りたい切実な思いと、
小さな島での分断はどれほど心が苦しいものか、
まさに、住民の声を代弁するような熱く頼もしい発言に、
思わず涙が止まらなくなる場面もありました。
最後には、
「建設場所は高台にすべき」
「阿真キャンプ場に建てるのは反対」
など、委員それぞれが意思表明してくださり、
住民の陳情が、与野党全会一致で採択されました。
島では中継で見ていた住民も多く、
これまで、必死に伝えても伝えても届かなかった思いを、
県議が代弁して追求してくれている姿に、
家族で手を叩いて見ていたという人もいて、
採択の瞬間には、飛び上がって喜びました。
長い長い道のりの中の大きな前進をいただきました。
そして、本日7月28日の県議会本会議で、
土木環境委員長から、委員会での採択が報告され、
県議会として正式に、
『観光立村・座間味島に計画されている浄水場建設について、
安全な場所への変更を求める陳情』
(浄水場は、阿真キャンプ場ではなく、高台に建設すること)
が全会一致で採択されました。
また、今夕のNHKの夕方のニュース『おきなわ HOT eye』でも、
『浄水場の問題で揺れる座間味』として報道され、
変更を求める会の中村毅会長がインタビューで、
「阿真ビーチは島にとって宝物」
「自然災害に対して心配がなくなるように
自分たちの声をくみ取ってもらいたい」
と住民の切なる声を伝え、
その後、県議会で
高台への建て替えを求める陳情が
全会一致で可決されたシーンが流れました。
住民はインタビューでしっかりと思いを語ったのに、
村も企業局もインタビューに答えず、
それどころか、企業局はNHKに対して、
「取材を受けると住民の混乱を招きかねない。
報道自体も控えてほしい」
という信じられないようなコメントを出していました。
ちゃんと向き合ってほしかったです。
今後は、7月30日の臨時村議会の議案の中に、
浄水場関連が入っているとの話も聞こえてきました。
8月6日には、土木環境委員会が正式に座間味島を視察します。
企業局が現場を案内することになっており、
住民との意見交換などが実現できるか不透明ですが、
短い時間であっても声が届けられるよう、がんばります。
県議会での採択という大きな後押しを頂きましたが、
あくまでも、最終決定権は、企業局長にあります。
何とか、見直してもらえるよう、油断せず、あきらめず、がんばります。
引き続き、応援、よろしくお願いします。
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