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2019年1月

2019年1月27日 (日)

第3回座間味浄水場住民説明会

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1月24日に、第3回座間味浄水場住民説明会が開催されました。
前回の8月1日以降、何度となく対話を求めて、実に5ヶ月近く...、
大紛糾した第2回説明会が打ち切りとなり、強行されようとしたあの当時からすれば、
こうやって、ちゃんと向き合っていただいて、大変ありがたいです。

前回の団体別意見交換会で、
「大多数の住民が高台への変更を求めるのであれば、見直しもやぶさかではない」
と企業局が約束してくれた言葉を信じ、
「民意を知りたいので、24日の説明会のお知らせを会員皆さんにしてほしい」との
企業局からのお願いもあったので、
1人でも多くの住民が参加して、できるだけ多くの住民の声を伝え、民意を示そうと、
説明会に向けて、住民集会を開いて話し合ったり、
みんなで協力して、説明会参加呼びかけのチラシを作り、
前日までに手分けして、島内の全世帯に配りました。
中には、仕事終わりの寒空の真っ暗闇の中、歩いて配ってくれた人もいました。
民意を示すために、みんな、がんばりました。
そのおかげで、当日は、多くの住民が参加し、ほぼ満席状態でした。
★詳しくはこちら→『第3回浄水場住民説明会190124議事録要約noname』


住民の会から新たに県議会へ提出された陳情では、
「津波被害のない高台への再検討」をお願していたのですが、
説明会当日は、その候補地が「阿真チジ」と「旧ゴミ捨て場」に限定され、
現予定地の阿真キャンプ場との比較検討の説明がありました。

その中で、特に阿真チジ案は、細かな設計図なども提示され、
大規模な自然破壊になるとの詳しい説明がありました。
村からは、座間味幼小中学校の全敷地もの広さの開発になり、
そんなひどい自然破壊をしてもいいのか、
擁壁を造らなければならず、がけ崩れの恐れもある、との話がありました。

住民側は、そんなつもりで阿真チジ案も再検討を求めたわけではなく、
企業局選定の最終まで残った第2候補地だったから、
企業局が見直しをやりやすいだろうと歩み寄っただけのものです。
それに、現計画では、いずれにせよ、調整池を建設する予定なので、
開発を1カ所にまとめてもらった方がいいのではという考えでした。

もともと阿真チジは、地元住民と修学旅行生で桜を植えてきた場所なので、
当初は、調整池の建設さえ、あまり快く思っていなかったのですが、
座間味西側と阿真区住民の避難場所でもあるので、
桜はちゃんと移植してもらった上で、
浄水場のような建物ができれば、災害避難時に心強いだろう、
「桜の浄水場公園」なんていうのもいいのでは?
と前向きに考えようとしていました。

しかし、もちろん、阿真チジがそこまで大規模な自然破壊や
がけ崩れの元になるのであれば、
やめた方がいいだろうと、誰もが感じるところです。

それに、そんな大規模なものであれば、
やはり、阿真キャンプ場でも建設してほしくないですし、
津波被害がなく、造成が最小限で済む高台で、見直してほしいです。

また、阿真キャンプ場の自然や景観、観光地の損失もそうですが、
命の水を生み出す重要な浄水場ができれば、
今後、海側に防波堤などの防災施設や関連施設の開発も心配されます。

沖縄県(海岸防災課)が平成15年に制定した
『琉球諸島沿岸海岸保全基本計画』では、
阿真ビーチは、
「海岸環境を積極的に保全する区域」に指定されています。

指定条件は、
「自然環境が良好で、背後に防護対象がなく、
前面および背後に開発計画がない海域」。
つまり、人の暮らしに重要なライフライン施設や
学校、病院、役場などがないことが条件で、
そこを、原則的に、構造物を設置しない区域にすることで、
琉球諸島沿岸の良好な自然環境を保全しようというものです。

その阿真ビーチのすぐ背後にあるキャンプ場に、
新しく浄水場ができれば、「防護対象あり」となり、
「海岸環境を積極的に保全する区域」には、あてはまらなくなり、
将来的に、大事な浄水場を、津波や高潮から守るため、
ビーチに防波堤や、内海に消波ブロックなどの
防災施設が造られる可能性が出てきます。

海岸保全基本計画のパンフレットの表紙は、「阿真ビーチ」の空撮。
「いちまでぃん」の文字の「ん」の上ぐらいが、浄水場建設予定地です。
もし、このまま阿真キャンプ場に浄水場が造られれば、
少なくとも、次回の改変時には、
阿真ビーチがパンフレットの表紙を飾ることはまずないでしょう。

海も大事、山も大事、浄水場も大事。
その中で、場所はどこが一番マシなのか、より良いのか、
多くの検討材料を集めて、みんなで考えたいです。

会場では、隣の渡嘉敷島と同じように、
既存の高月山浄水場隣接地での再検討を

求める意見が多く出ました。

最後には、高月山も含めて再検討すると、

企業局は約束してくれました。

ただ、民意については、前回の約束と話が違い、
いくら大多数の住民が高台への見直しを求めても、
「村の意向がないと、できない」とのこと。

村長は欠席でした。

「じゃあ、この説明会やった意味ないではないか!」
との声も上がりましたが、
企業局としては、
最初から、村と綿密に協議して決めてきたことだから、
とのことでした。

この話が持ち上がってから、ずっと村は、
県の事業なので、村は関係ないと言ってきたので、
住民の頭には「?」が残りました。

それでも、場所は今しか検討できないですし、
一度造ってしまえば、後からはどうしようもできないので、
あきらめずに話し合いを続けていきたいです。

より良い浄水場をという思いは、
住民も村も企業局も同じだと思います。
膝を寄せ合って話し合いたいです。

引き続き、がんばります。


2019年1月21日 (月)

団体別意見交換会と第7回住民集会

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座間味浄水場建設に関しての近況と今後の予定です。

1月10日・11日に、県企業局と村役場が、
村内各団体の代表者のみを対象にした2回目の意見交換会を行いました。
数名ずつ3回に分けての開催です。

意見交換会で、企業局は、
「事業はすでに遅れていて、現行の阿真キャンプ場案だと、
 一括交付金の期限の平成33年度までにギリギリ間に合うが、
 他の案だと計画進行がどんどん遅れ、予算の確保が難しくなり、
 浄水場建設ができなくなってしまう。」
「高台は、国立公園の第三種特別地域のため、
 環境省の許可が得られるか見通せない。」
「環境負荷や景観悪化が心配される。」
「水質の悪化も深刻で、このままだと、
 飲用摂取制限をしなくてはならなくなる。」との説明でした。

水質について、座間味は観光客も多いので、心配しましたが、
「いますぐ健康被害があるわけではない」ということなので、
ひとまず、ホッとしました。
水質基準の超過は総トリハロメタンで、
大人が毎日水を1㍑飲んだとして、70年飲み続けて、
10万人~100万人に1人に、発ガンのリスクがあるそうです。

高台の環境への負荷や景観の悪化については、
阿真キャンプ場の方も、環境や景観が悪化する
との声が上がりましたが、
環境省の定める「普通地域」だから...という理由です。

また、津波がくれば、停電するので、
浄水場は、平地にあろうが高台にあろうが、稼働できなくなり、
水がつくれなくなるのは同じだと、考えているそうで、
それで、現予定地の阿真キャンプ場が適地だということです。

でも、津波が去った後の復旧や復興は、
浄水場が被災した場合と助かった場合とでは、
差はないのでしょうか?
浄水場は高台へ推奨する国の指針は無視?…

同じ国立公園の隣の渡嘉敷島は、
平地の候補地の地権者が売買を拒み、
「用地確保が難しい」との理由で、
高台の用地を環境省に申請して認められたとの説明でした。

座間味島は、
住民がキャンプ場での建設を反対していることを
考慮してもらえないのかという出席者の意見には、
ノーコメントでした。

それでも、各代表者からは、
「津波被害のない高台で見直してほしい」という意見が多く出され、
それに対して、企業局建設課長からは、
「大多数の住民が本当に高台を望むのであれば、
見直しもやぶさかではない。」という前向きな答弁が得られました。



1月22日(火)19:30~コミュニティーセンターで
第7回住民集会を開きます。
12月26日に「高台への見直しを求める陳情」を県議会に提出したことや
1月10日・11日の団体別意見交換会の内容などを報告し、
住民説明会に向けての取り組みなどを話し合う予定です。

そして、1月24日(木)18:30~離島総合センターで
企業局による第3回浄水場住民説明会が開催されます。

民意を知るために開かれるものですから、
企業局の説明をしっかり聞いて、
1人でも多くの住民が率直に意見を言える場にして、
ちゃんと民意をわかってもらえたらと思っています。

あと一息です。

がんばりましょう!


2019年1月15日 (火)

あけまして

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2019年1月15日・長潮

座間味島は、お正月から天候が安定せず、
浄水場の問題で忙しかったこともあって、
なかなか海の仲間たちにあいさつに行けませんでしたが、
やっと晴れて、海も凪いだので、阿真ビーチで素潜りしてきました。

アオウミガメのビーを見かけたので、寄っていくと、
海底に手をついて、ていねいに新年のあいさつをしてくれました。

・・・というわけではなく、海底を掘って、
ウミジグサという海草の根を、夢中になって食べているところです。

これからも、
海の仲間たちが、のびのびと暮らせる座間味島でありますように...


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