美ら海のなかまたち 5
2014年4月29日・大潮
毎月配られるカレンダー裏面の連載コラム
「美ら海のなかまたち」の第5回は、ハリセンボンです。
「笑う角にはフグ来る」というタイトルで、
笑顔のハリセンボンを紹介しています。
大きな目と笑ったような口が愛らしいハリセンボン。
恥ずかしがり屋さんで昼間はよくサンゴの下とかに隠れているけど
おどかさないようにそっと見守れば、素敵な笑顔を見せてくれます。
よくイガグリのように体を膨らませた様子が紹介されることが多いですが、
その姿は絶体絶命から身を守るための必死の最終手段なんですね。
ハリセンボンの針(トゲ)は、鱗が変化したもので、
皮膚が張ることによって、体中のトゲが立ちます。
そうなると、捕食者はなかなか歯が立たなくなるんですね。
危険が去って、元の姿に戻るのもこれまた一苦労で、
人が食べ物を吐く時のように、
オエーオエーっと苦しそうに水を吐き出して体をしぼめます。
膨らんだ時は、目もくぼんで、怒っているような形相になります。
自分たちは、ハリセンボンの普段の笑顔が大好きです。
だから、彼らがごきげんのままでいれるようにして撮影し、
その笑顔から、心に元気をもらっています。
座間味は、このところ、梅雨入りしたのかなと思うくらい、
よく雨が降っています。
山の緑や畑の芽たちが、うれしそうにぐんぐん育っています。
おととい、今年初のアカショウビンの声を聴きました。
夕空には、アマサギの群れ。
夏が近づいています。
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