元気でなぁ!
昨日、台風の目に入った朝、船の見回りに出かけた時のこと。
港の隅で、へたり込んでいるアジサシの若鳥に出会いました。
心配して見ていると、台風にもまれて疲れ切っているのか、
飛ぶ元気もないようで、じっとしています。
やがて雨が降り出し、台風の返し風が吹き始め、
踏ん張りきれず、ついには転がったりしています。
これも自然のおきてとは思いながらも、見ていられません。
座間味野鳥の会の大坪会長に連絡して相談しました。
この様子では、猛烈な返し風には耐えられないだろうと、
保護することによって、群れとはぐれてしまっても、
この時期、まだまだ渡ってくるので、他の群れと合流できるだろうとのことで、
一晩保護することにしました。
あーすは、子どもの頃、
巣から落ちて親があきらめたスズメやツバメのヒナを育てたり、
ガラス窓に当たって脳震盪を起こしたはぐれインコを保護したりした経験があります。
まずは、何よりも水分補給をと、スポーツドリンクを飲ませてみました。
そして、大きめの段ボール箱に、タオルを敷いて、中に入れ、
覆いをして暗くし、たっぷり眠らせました。
しばらくして様子を見てみると、
最初はうずくまっていたのが、自分で立てるようになっています。
カジキの切り身を小さくして食べさせてみました。
口に入れると、自分で飲み込んでくれて、なんとさらに欲しがるのです。
3切れ食べると満足げな顔をしておとなしくなったので、
また暗くして眠らせて、翌朝、また3切れあげました。
元気よく食べてくれます。翼を広げる力も強くなっています。
これなら、きっと空へ帰れる!
外に出ると、風もかなり収まっていました。
アジサシも2羽飛んでいます。
段ボールの覆いをとって、空を見せても、
キョトンとしている若鳥でしたが、
海岸で箱から出して海を見せると、目つきが変わりました。
何度か羽ばたくしぐさをした後、
さっと飛び上がり、一直線に南へ飛んでいきました。
うれしくてうれしくて、大きく手を振りながら、見えなくなるまで見送りました。
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